2013年12月30日

卵子凍結保存支援の基金「こうのとりマリーン基金」設立

11月29日、全国骨髄バンク推進連絡協議会が、造血幹細胞移植や抗がん剤治療を行う予定の女性に対し、卵子の凍結保存や、その後の体外受精の費用を助成する基金「こうのとりマリーン基金」を設立したと発表しました。

治療による不妊への対策

白血病や悪性リンパ腫といった血液のがんでは、骨髄移植に伴う放射線照射や抗がん剤が生殖機能に影響し、不妊になる恐れがあります。

そこで、治療前に卵子や精子を凍結保存するという手段があります。

精子の保存は比較的容易で多くの施設で行われています。私も最初の化学療法の前に保存しています(【1-7】面倒くさがらずやるべき精子保存)。

一方、卵子の保存は以前は困難でしたが、最近は研究が進み保存が可能となっています。ただ、まだ実施している施設が少ないようです。

今回設立された「こうのとりマリーン基金」は、事前の卵子保存をサポートし、治療に専念できるよう後押しします。

給付対象になる方

  • 今後、造血幹細胞移植や抗がん剤治療を開始する予定で、未受精卵子保存を希望される女性患者
  • 過去に血液疾患の治療を受けた元女性患者、保存していた未受精卵子を使用して妊娠を望む方
  • 日本国内に居住し、日本国内で治療中であること
  • 対象年齢は日本生殖医学会の年齢制限基準に準じる
  • 世帯の所得が、基金の定める額を超えていない方(所定の算定表により算出)

給付内容

  • 未受精卵子の凍結保存にかかる採取・保存費用、採取のための交通費の一部
  • 採取した未受精卵子を使用して着床させるまでにかかる費用、そのための通院にかかる交通費の一部
  • 上限額 一人30万円

参照

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