疲れがなかなか取れない、普段は元気でもときどきぐったりと疲れてしまう、何となく体調がよくない、気力がない、いつもイライラする……。体にはっきりとした症状が現れていなくても、このような不定愁訴を抱える人は多いのではないでしょうか。今回紹介する本『しつこい疲れは副腎疲労が原因だった』は、慢性的な疲労を引き起こす「副腎疲労」について解説し、副腎疲労にならないための方法を紹介しています。
その不調、もしかしたら、この本のテーマである「副腎疲労(アドレナル・ファティーグ)」が原因かもしれません。
こんな人は副腎疲労かも
まずは副腎疲労のチェックリストの一部を挙げてみます。これらに当てはまる人は副腎疲労かもしれません。
- 朝起きるのがつらい。
- 熟睡できず、朝に目が覚めても疲れが取れない。
- 甘いものや塩分が濃いもの(しょっぱいもの)が好き。
- エネルギーが不足している感じがする。元気が出ずだるい。
- ストレスにうまく対処できない。小さなことでもイライラし、人に八つ当たりする。
- 風邪や呼吸器の感染症(気管支炎、副鼻腔炎など)に罹ってなかなか治らない。ぶつけた傷なども治りにくい。
- ベッドや椅子から立ち上がると、クラクラしたり、目の前が真っ暗(真っ白)になる。
- 気持ちが落ち込む。〝うつ〟っぽい気がする。
- ボーッとすることが多い。集中力が低下した。
- 物忘れをすることが多くなった。昼食に何を食べたか思い出せないなど、記憶力が落ちた気がする。
副腎とは
副腎は腎臓の上にある小さな臓器です。小さい臓器ですが、ホルモンの分泌、血糖コントロール、免疫機能、炎症反応など、重要かつ多岐にわたる機能があります。副腎ではストレスに対処するために、「コルチゾール」をはじめとした様々なホルモンが分泌されます。
副腎はまさに「ストレスの腺」。ケガや病気、仕事や対人関係の問題に至るまで、ありとあらゆるストレス源に体が対処できるようにするのが、副腎の仕事です。
ストレス過多が副腎疲労を引き起こす
副腎がさまざまなストレスに晒され続けると、副腎が疲弊して必要なホルモンを必要な分量だけ分泌できなくなり、正常に機能しなくなってしまいます。そのような状態になると、その人に何かストレスを感じる現象が起こっても、副腎が対処できず、結果として、いつもぐったり疲れていたり、うつ病のような症状に陥ることもあります。上記のような症状が「副腎疲労(アドレナル・ファティーグ)」です。
副腎疲労にならないために
副腎疲労は生活習慣によって改善することができます。この本では、まずは取り組んでみてほしいこととして7つのことを挙げています。① 朝、コップ一杯の塩水を飲む他にも、生活習慣や食事について、副腎を養うためにすると良いこと、悪いことが、その理由とともに数多く紹介されています。
② ビタミンB群を摂る
③ タンパク質と野菜・果物をたくさん摂る
④ 5分でいいから昼寝をし、夜は極力11時までに寝る
⑤ 小麦と砂糖、牛乳を減らす
⑥ 毒素を摂らず、排出する
⑦ ストレスをコントロールする
すべてを実践しようとすると難しく感じてしまうので、自分が行いやすいことから取り入れていけばいいと思います。
副腎をいたわる生活を
現代社会は、精神的ストレスが多く、生活習慣や食生活も乱れがちな環境にあります。 意識していないとどんどん副腎を酷使してしまって、ある日副腎疲労で動けなくなるなんてことになりかねません。ストレスを完全に避けることはできません。時には副腎にしっかり働いてもらわないといけない場面もあります。重要なのはストレスをかけ続けて副腎を酷使しないことです。そのために普段は副腎をいたわる生活を送り、いざという時には副腎にがんばってもらうというのが良いのだと思います。
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