2013年10月11日

臍帯血関連ニュース

臍帯血(さいたいけつ)は、母親と胎児を結ぶへその緒(臍帯)や胎盤の中に含まれる血液のことです。臍帯血には造血幹細胞が豊富に含まれており、造血幹細胞移植に使われます。

ちなみに、私の場合は、骨髄移植を前提にまずは骨髄バンクドナーを探し、見つからなかった場合は臍帯血移植を行うという治療方針でした(結果、骨髄移植を実施)。

今回は、その臍帯血に関する最近のニュースをまとめます。

臍帯血をiPS細胞備蓄に提供

体のあらゆる細胞を作り出せるiPS細胞(人工多能性幹細胞)を備蓄して再生医療などに役立てるため、兵庫県西宮市のNPO法人「兵庫さい帯血バンク」と京都大iPS細胞研究所(CiRA)は6日、同法人が保存している臍(さい)帯血をCiRAに来年度にも提供すると発表した。臍帯血をiPS細胞の備蓄に提供するのは国内初。

臍帯血をiPS細胞備蓄に提供 国内初、兵庫のNPOバンク - MSN産経ニュース(2013年8月6日)
現在、京都大のiPS細胞研究所は、再生医療に活用するためにiPS細胞を備蓄する「iPS細胞ストック」事業を進めています。

iPS細胞は、患者自身の細胞から個別に作ると時間や費用がかかります。そこで、拒絶反応が起こりにくいHLA型を持ったiPS細胞を予め備蓄することで、品質の良いiPS細胞を国内外の医療機関や研究機関に迅速に提供することが目的です。

その事業に対し兵庫さい帯血バンクが臍帯血を提供するというニュースです。

臍帯血は、iPS細胞を作製するのに良い条件が揃っているようです。
赤ちゃんのへその緒などの臍帯血に含まれる細胞は、バンクが採取時にHLA型の検査を済ませており、拒絶反応を引き起こしにくい型を探しやすい。高品質な細胞を得られる利点もあることなどから、バンクからの提供が決まった。
今回の対象の臍帯血は、出産時の採取から10年以上経過し、日本人の約20%に適合するHLA型を持つ10人分です。これまでは古くなって捨てられていた臍帯血が、iPS細胞に生まれ変わるということです。これは、以前紹介した「造血幹細胞移植推進法」に盛り込まれた、臍帯血の研究利用が可能になったことが後押しになっているのかもしれません。

参照

兵庫さい帯血バンクで臍帯血バッグ破損

上のニュースで出てきた兵庫さい帯血バンクで、今度はバッドニュースです。
白血病などの患者に臍帯血を提供しているNPO法人「兵庫さい帯血バンク」(西宮市)で、凍結保存していた複数の臍帯血のバッグが破損していたことが、20日分かった。

神戸新聞NEXT|医療|臍帯血 兵庫バンクで破損 iPS活用への影響懸念(2013年8月20日)
兵庫さい帯血バンクでは、厚生労働省からの要請を受けて、保存中の臍帯血の提供と情報の公開を一時停止しています。

最初のニュースの時点では、破損は18件とされていましたが、原因調査委員が設置され、調査を進めた結果、破損は1999年8月以降で計179件あったようです。

この保存バッグは、全国の他の公的バンクでも使われていますが、同様の破損例はないとのこと。発覚後に設置された原因調査委員では、他のバンクとは違う凍害防止剤などが原因となった可能性が報告されています。
破損は1999年8月以降で計179件に上り、他のバンクとは違う凍害防止剤などが原因となった可能性が報告された。

神戸新聞NEXT|医療|臍帯血バッグ破損、14年間で179件 兵庫バンク(2013年9月27日)
モノですから破損はあるかもしれません。出てしまったのなら、原因を究明して再発防止策をとればいい。問題は10年以上も問題を野放しにしていたということ。さすがに長すぎる。どんな管理体制だったんでしょう。

あと、他と違う保存方法とか言ってますが、バンク間の情報の共有ってないんですかね?

現在提供が停止されていますが、また使えるようになるといいのですが。。臍帯血は人の命をつなぐ可能性がある大事なものですから、今後はしっかり管理してほしいと思います。

参照

臍帯血移植1万例突破

日本さい帯血バンクネットワークを構成する全国11ヶ所(現在8ヶ所)のさい帯血バンクから提供されたさい帯血の移植累計が8月29日、10,000例を突破しました。

わが国で第1例目の非血縁者間さい帯血移植が行われたのは、平成9年2月でした。平成11年8月に日本さい帯血バンクネットワークが発足して以来、約14年の時を経てさい帯血移植の症例数が10,000例を突破したことになります。

日本さい帯血バンクネットワーク プレスリリース(PDF)(2013年9月2日)
臍帯血移植は、当初は小児患者を中心に行われていましたが、平成15年に新しい移植法が導入されて、成人への移植が可能になり、急激に移植数が増えたそうです。 その後も年々増えているようです。(今年のペースは去年と比べると少ないのかもしれない)
日本さい帯血バンクネットワーク プレスリリースより
平成25年度は8月29日時点
実績を積めば積むほど、治療成績が上がったり、研究が進んだりするでしょうから、この調子を維持してほしいですね。

参照

雑感

移植は着実に増えていますし、研究にも使われようとしていますし、まだまだ伸びしろがありそうですね。

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